「徘徊アラート装置」に関する特許を取得しました!

Rehabilitation3.0株式会社(本社:大阪市、代表取締役:増田浩和)は、当社が出願していた「徘徊アラート装置」に関する特許(特許第7766968号)が正式に登録されたことをお知らせいたします。

本特許は、睡眠データ・基本データをAIにより解析し、徘徊の可能性が高い利用者のみを高精度に抽出してアラートを出すという、介護現場の負担軽減と安全性向上を両立する技術です。

■ 特許の背景 

従来の離床・徘徊アラートは、「離床時間が一定以上」で画一的に通知される仕組みが一般的でした。しかしこの仕組みでは、徘徊の可能性が低い利用者にも多数の不要アラートが発生し、夜勤スタッフの負荷増大やアラート疲れにつながる課題がありました。

Rehabilitation3.0は、睡眠センサから得られる睡眠データ、年齢・介護度・身体情報などの基本データをAIで解析し、各利用者の運動機能・認知機能を推定する独自技術を開発。今回の特許は、これら推定データを用いて「徘徊の可能性の有無」を客観的に判定し、本当に必要なときだけアラートを出す仕組みを実現しています。

■ 特許技術のポイント

① 睡眠データ × 基本データ × AIによる日常生活動作の推定

睡眠データ(呼吸・脈拍・体動・トイレ回数など)と基本データ(年齢・身長・介護度など)をAIに入力し、運動機能・認知機能などの「日常生活動作データ」を推定します。

② AIが徘徊可能性を判定

推定された運動機能と認知機能をもとに、徘徊の可能性があるかどうかをAIが判定します。
例:運動機能は高いが認知機能が低い場合 → 徘徊リスクが高い。

③ 「徘徊の可能性がある人」だけにアラート

離床センサでベッド離床が一定時間以上継続した場合、
・徘徊リスクが高いとAIが判断していること
・アラート要否を現場が選択できる仕組み
などの条件を満たしたときのみアラートを通知します。

これにより、不要アラートを大幅に削減し、夜間の見守り業務を効率化します。

■ 介護現場にもたらす価値

◎ 不要アラートを削減し、夜勤の負担を軽減

徘徊の可能性が低い方へのアラートを抑制し、スタッフの心理的負担軽減・業務負荷軽減につながります。

◎ 「本当に危険なケース」を見逃さない

AIが利用者ごとに徘徊の可能性を推定するため、より精度の高い見守りが可能になります。

◎ センサ構成の簡素化

睡眠センサが離床センサを兼ねる構成も可能で、導入・運用の負担を減らします。

今回の特許取得は、介護現場における“必要なアラートだけが届く世界”の実現に向けた大きな前進です。夜勤が変わり、スタッフが本当に必要なケアに集中できる環境づくりを、これからも技術で支えてまいります。

本特許技術は、当社の転倒予測AI「Reha3.0」や、各種睡眠センサとの連携機能に順次適用し、より安全で効率的な見守りの実現を目指します。
また、介護ロボット・見守りシステムとの連携拡大により、介護現場のDXをさらに推進してまいります。